沖縄の県花から幻の花まで…沖縄を訪れたからには見たい!南国の花々7選

年間の平均気温が20℃を超え、1年中温暖な気候に恵まれている沖縄では、行く先々で南国特有の植物を見ることができます。ハイビスカスやブーゲンビレア(ブーゲンビリア)など、色鮮やかな花々が幅広く知られていますが、沖縄旅行中に見掛けて分からないままだったり、後日「あの赤い花なんていう名前だろう?」と思い出す植物も多いのではないでしょうか?

ブーゲンビレアと石垣の組み合わせは沖縄らしい風景/©OCVB

ここでは沖縄県外ではなかなか目にできない貴重な植物や、古くから沖縄の人々と関わりのある植物など、次の沖縄旅行の際にぜひチェックしてほしい7つの花をご紹介します。

あの名曲にも登場! 沖縄に夏の到来を告げる花「デイゴ」

ヒット曲「島唄」の歌詞にも登場/©OCVB

沖縄三大名花の一つで、1967年に県民の投票によって沖縄県の「県花」に指定された「デイゴ」。枝を横に張り、幹はゴツゴツと太く、10m以上に成長することもあるため道路沿いや公園などに植栽されています。

根の力が大変強く、別名「やしきこーさー(屋敷壊さー)」とも呼ばれるデイゴ/©OCVB

花の見頃は3~5月頃で、初夏に鮮やかな赤い花を咲かせますが、その年によって花の数が異なることから、「デイゴの花が多く咲く年は台風の当たり年」という言い伝えがあります(諸説あり)。柔らかで軽く加工しやすい幹は漆器の材料として用いられ、古くから沖縄の人々の生活になじみのある植物です。

小さな花が一つになる姿がエキゾチックな「サンダンカ」

江戸時代中期に沖縄に渡来した歴史ある花/©OCVB

熱帯アジア原産のアカネ科の植物で、沖縄三大名花の一つでもある「サンダンカ」。沖縄では「三段花」と表記され、花柄が三段に重なっていること、開花時期に3回花を咲かせることが名前の由来とされています。日本名では「山丹花」と書かれ、中国南部にある原産地の山丹から名付けられたともいわれています。

小さな花がまとまって開花する姿が美しい/©OCVB

色は、赤、オレンジ、ピンク、白などがあり、花は直径2~3cmと小さめですが、見頃の5~10月頃には、数十輪がまとまって半円状に咲く様子が華やかで、沖縄では民家の生垣にしている風景もよく見られます。

チョウが群れて舞うような姿が美しい「オオゴチョウ」

5~11月にかけて見頃を迎える「オオゴチョウ」/©OCVB

沖縄三大名花の一つとされるマメ科の植物「オオゴチョウ」。2~3mの高さに成長し、朱色やオレンジ、黄色などの花を咲かせますが、花弁から伸びる長いおしべは蝶の触覚のようで、花がいくつも咲く姿はチョウが群れて舞うように見えることからこの名が付いたと言われています。

赤いチョウが森の中を舞うような風景が見られます/©OCVB

また、沖縄では「アコウサ」とも呼ばれ、浦添市では市の花木とされ、人々に親しまれています。美しい姿が印象的で野山や庭先などでよく見掛ける植物ですが、とげがありますので注意しましょう。

純白の花が青い空と海に映える「テッポウユリ」

青い空と真っ白な花のコントラストが鮮やか/©OCVB

芳醇な香りと純白の大きな花が特徴の「テッポウユリ」。1本の茎に直径10~15cmほどの花を複数付け、横向きに咲く花が昔のラッパ銃(先込め銃)に似ていることからその名が付いたといわれています。

大輪の花が一面を埋め尽くすリリーフィールド公園/©OCVB

沖縄での見頃は4~5月頃で、公園や海岸近くの草地、崖面などに自生する姿を見ることができます。中でも、沖縄本島北部にある伊江島のリリーフィールド公園は「テッポウユリ」の名所として知られ、園内には100万輪の花が一面に咲き誇る圧巻の景色が広がります。

効能豊富な沖縄のハーブ「ゲットウ(月桃)」

白くかわいらしいつぼみを付ける「ゲットウ」/©OCVB

沖縄では「サンニン」と呼ばれ、野山や道端、民家の庭先などで見られるショウガ科の植物「ゲットウ」。毎年4~6月頃には白く可憐なつぼみを付け、後に蘭に似た黄色の花を咲かせます。開花時には、清涼感あふれる香りを放つことから、昔から虫除や薬草としても利用されて来ました。

月桃の葉で餅を包んだ沖縄の伝統菓子「ムーチー」/©OCVB

緑色の大きな葉には防腐効果もあるとされ、沖縄では餅菓子の「ムーチー」を包んだり、まんじゅう、ジューシー(炊き込みご飯)などを包む習慣もあります。

一夜で儚(はかな)く散る姿は必見!“幻の花”「サガリバナ」

夏の一夜にだけ花を咲かせる/©OCVB

奄美大島以南の熱帯地域に分布する植物で、高さ2~10mほどの木に甘い香りを放つ花を複数咲かせます。花の見頃は6~8月頃ですが、日没頃から咲き始め、夜間に満開となり、明け方には散ってしまうため“幻の花”とも呼ばれています。

開花の様子を見るツアーが組まれることも/©OCVB

白い花弁から無数に伸びるピンク色のおしべはまるで夜空に咲く花火のように見え、川や海辺などでは、散った花が水面に浮かび、辺り一面が白やピンクに敷き詰められる幻想的な光景が広がります。

一度見たら忘れられない美しさ「ヒスイカズラ」

一つ一つの花は宝石の翡翠そのもの

マメ科の植物で、フィリピン諸島の一部の熱帯雨林地域にしか自生しないといわれる「ヒスイカズラ」。オオコウモリが受粉を助けるといわれており、原産地のフィリピンでは、絶滅が危惧されるとても貴重な植物で、国際自然保護連盟のレッドリストにも登録されています。3~5月に、宝石の翡翠(ひすい)のような青緑色の美しい花房(かぼう)を咲かせるのが特徴で、花言葉は「私を忘れないで」。

花言葉通り、一度見たら忘れられない美しさ

沖縄では、庭先で栽培している家庭も多く、本部町(もとぶちょう)の沖縄海洋博公園熱帯ドリームセンターと伊豆味(いずみ)ベゴニア園、沖縄市の東南植物楽園、沖縄こどもの国などでも見ることができます。

ここで紹介した以外にも沖縄では南国ならではの珍しい植物に出合えます。次の旅行の際には、ぜひ「花」をテーマに沖縄を巡ってみてはいかがでしょうか。

参考文献:「沖縄植物野外活用図鑑」(新星図書出版)、沖縄大百科事典(沖縄タイムス社)、「沖縄園芸百貨」(新報出版)、趣味の園芸(NHK出版)

参考サイト:沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語おきなわ緑と花の広場日本列島花散歩


沖縄の花々を鑑賞した後は、オリオンビールで乾杯しましょう。

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