古くから沖縄で食される、沖縄在来種のミカン「カーブチー」とは?

沖縄在来種のミカン・カーブチー

沖縄でも“ミカン”がとれることをご存知でしょうか? このミカンはとても皮が厚いことから“カー(皮)ブチー(分厚い)”と呼ばれています。このカーブチーは沖縄在来種の柑橘として、古くから沖縄で食されてきました。

今回は、カーブチーについて、JAおきなわ北部地区営農振興センターの果樹指導員・照屋真作(てるや・しんさく)氏に話を聞きました。

手間暇かけて育つおいしいカーブチー

沖縄在来種の「カーブチー」は、もともと沖縄各地に栽培エリアが広がっていましたが、第2次世界大戦の戦禍、台風被害などの要因で、栽培の中心は自然豊かなやんばるエリア(沖縄本島の北部地域)に移っていったといわれています。

「カーブチーの重さは1つ60gくらい。皮は容易にむけるので食べやすい果実です。JAおきなわが取り扱うカーブチーは、本部町(もとぶちょう)の伊豆味(いずみ)、国頭村(くにがみそん)の奥が主要な生産地になっています」

やんばるエリア(沖縄本島北部)で多く栽培されている

「カーブチーは毎年2月上旬頃に芽が出て、3月中〜下旬頃に花が咲き、4月〜9月にかけて実が成り、収穫は9〜10月となります。堆肥や肥料を投入、剪定(せんてい)を定期的に行っています」と、やんばるの大自然の中、各農家さんの手で愛情たっぷりに育てられていることが伝わってきます。

手間暇かけて育てられるカーブチー

その昔は国王への献上品、そして近年は“運動会みかん”だった!?

実はこのカーブチーですが、「遠い昔は、琉球国王への献上品として栽培されていた時代もあったそうですよ」と歴史的なエピソードもありました。「近年は青果として食されていて、昭和と平成の頃は小中学校などの運動会の昼食時に食べられていたので、温州みかんと同じように、“運動会みかん”として用いられていました」と、その時代ごとに愛されていたようです。

皮が厚いのがカーブチーの特徴の一つ

カーブチーの食べ方について聞くと、「基本的には皮をむいてそのまま食べるスタイルが主流ですが、近年は、カーブチーの果実独自のさわやかな香りを生かした加工商品なども発売されています。また、果実を刻んでサラダなどのアクセントや調味料として、さらに、地元の一部では、さわやかな果実の香りや油分を活用して食材や美容などに用いられることもあります」と、食べ方だけでなく、味、香りを生かしたさまざまな活用法を教えてくれました。

見た目はそっくり!? カーブチーとシークヮーサーとの違いは?

こちらの写真は、青切りシークヮーサー。焼き魚や揚げ物のアレンジに最適/画像提供:有限会社勝山シークヮーサー

ここまでみてくると、このカーブチー、見た目がシークヮーサーにそっくり!? とよくいわれます。同じミカン科で柑橘類であることには違いないですが、シークヮーサーの方は平均的に10~18gという重さなので、重さが大きく違います。平均値でいってもカーブチーはシークヮーサーの4倍ほど。

シークヮーサーはレモンのような爽やかな酸味が楽しめ、ジュースや料理のアクセントとして使用されていますが、ミカンのようにそのまま食べるということはあまりされていません。焼き魚や揚げ物のアレンジに使われたり、ドリンクに入れるなど、味のアクセントとして好まれています。カーブチーはどちらかというと酸味が少なく爽やかな香りが特徴なので、そのまま食べるというスタイルが主流になっています。

見た目は似ているけど、実はこれだけの違いがあるんですね。

紹介記事:隠された効能に驚き!沖縄県産「シークヮーサー」の魅力とは…?

カーブチーが使われたドリンクやゼリーも

さまざまな形で沖縄県民に親しまれてきたカーブチーですが、JAおきなわでは3つの商品を展開しているそうです。

まずは「カーブチー8」。こちらは飲む際に4倍の水で薄めて飲む希釈タイプのドリンク。「凍らせてシャーベット状にしたり、冬にはホットにしたり、さらには、紅茶のシロップ代わりに、そして、泡盛や洋酒などに加えるとソフトカクテルのようになるのでおすすめです」と用途もさまざま。

JAおきなわの「カーブチー8」

そして、もう一つのドリンクとして「JAおきなわのカーブチー 果汁10%未満」があります。「こちらは希釈せずそのまま飲めるタイプのドリンクです。爽やかな風味を生かしているので、冷やしておいしく飲んでください」と暑い夏にもおすすめの1杯です。

3つ目の商品は「カーブチー蒟蒻ゼリー」。シークヮーサー、タンカン、パインに続く蒟蒻ゼリーとして、2020年6月に発売されました。「これも冷やすといっそうおいしく食べられます」と食感も楽しみたい一品に仕上がっています。

沖縄ならではの柑橘系の一つ・カーブチー。沖縄旅行でやんばるエリアに訪れた際や、加工品でも体験してみてください。


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