意外と知らない!?沖縄県民の生活を支え続ける「サトウキビ」

青い空とサトウキビ畑/©OCVB

沖縄県とサトウキビは、THE BOOMの「島唄」、森山良子さんが歌った「さとうきび畑」などの音楽や、「さとうきび畑」をモチーフに紡がれて明石家さんまさんが主演したことで話題になったドラマ「さとうきび畑の唄」(TBS系)、そして、サトウキビの収穫をテーマに香里奈さん主演で描いた映画『深呼吸の必要』など、数々のエンターテインメント作品でテーマやモチーフにされるなど、沖縄の文化、食に大きく関わっていて、全国的にもその関係性が知られています。

現在放送中の「連続テレビ小説『ちむどんどん』」(NHK)でも主人公を演じる黒島結菜さんの両親役として起用されている仲間由紀恵さん、大森南朋さんがサトウキビ農家として働く風景が描かれています。

サトウキビ畑の風景/©OCVB

そして、沖縄県を訪れる観光客にも、沖縄本島の読谷村(よみたんそん)周辺や南部、さらには各離島でのサトウキビ畑の風景は、沖縄を象徴する原風景の一つとして人気が高く、観光面でも大きく貢献しています。

沖縄県民にとっては、収穫したサトウキビを大型トラックが運搬する光景、そのトラックからサトウキビが落下して道路に散乱している様子を見ると、季節を感じられます。

県民はこのトラックを見ると「収穫の時期なんだ〜」と季節を感じます

そもそも沖縄でサトウキビ栽培が盛んな理由

このサトウキビ、沖縄県ではウージ、宮古諸島ではブーズ、八重山諸島ではシッチャなどと呼ばれています。このサトウキビが沖縄県の基幹作物になったのは、沖縄の気候に大きくよっています。

サトウキビは他の農産物に比べて、強風や水不足に対して非常に強いという特徴があります。このため、台風や干ばつなどの厳しい自然環境に直面することが多い沖縄県や鹿児島県南西諸島では欠かすことのできない基幹作物となっていて、沖縄では農家の約7割がサトウキビを栽培しています。

沖縄県の2020年産のサトウキビは、生産量81万3853トンとなり、前年比は実に120%! 4年ぶりに80万トンを超える豊作だったそうです。台風などの大きな災害もほとんどなく、気象条件にも恵まれことが大きな要因だったそう。

サトウキビの収穫風景

サトウキビの栽培と収穫時の“援農隊”

サトウキビは、春に植え付けを行って翌年の冬に収穫する「春植」、夏に植え付けを行って翌々年の冬に収穫する「夏植」、冬の収穫後の株から出る芽を育てて翌年の冬に再度収穫する「株出(かぶだし)」の3種類の栽培方法があります。

1年〜1年半の歳月をかけて農家の人たちに大切に育てられ、成長すると3mほどの高さになります。沖縄の太陽の光をたくさん浴びてすくすく育ったサトウキビは、糖分をたっぷり溜め込んでいます。収穫後に沖縄各地の製糖工場がフル稼働して、その土地ごとの黒糖が生まれます。

製糖工場の様子/©OCVB

サトウキビは刈り取ってからすみやかに製糖工場に運ばないと糖度が下がってしまい、砂糖の品質に影響が出てしまいます。そのため、収穫時期はできるだけ多くの人手が必要になり、近隣の農家だけでなく、全国から“援農隊”を雇うのが収穫時の特徴。冒頭に紹介した映画『深呼吸の必要』は、まさに、”キビ刈り隊”の募集に集まった若者たちの物語です。

サトウキビの収穫風景/画像提供:沖縄県黒砂糖協同組合

サトウキビ栽培もDXの時代!?

ちなみに、サトウキビの栽培も近年はDX(デジタル・トランスフォーメーション)の実験が行われ、苗の植え付けも畝(うね)の状態を航空写真で捉えて、最適な間隔を割り出し、農業機械の自動運転で植え付け、収穫もそのデータに沿って行われるので、蛇行している畝に機械が乗り上げて踏み付けてしまうことがなくなります。こちらは一例ですが、サトウキビの栽培に関しても、生産性の向上や担い手不足の課題を解決するさまざまな施策が行われています。

農業機械の自動運転実験も進んでいます

沖縄のサトウキビ栽培と活用法

もう少し、サトウキビの歴史を見ていきましょう。サトウキビの栽培は、インドでは紀元前2000年以上前から行われていたと考えられています。日本に渡来したのは奈良時代の754年、僧侶の鑑真が中国からもたらしたとされ、もともとは“薬”として使われていたそうです。その後、1610年から奄美大島での栽培がスタート。それから13年後の1623年に琉球での栽培がスタートしました。

サトウキビから砂糖を作る製糖法は、儀間真常(ぎましんじょう)という人物が、中国の福州に人を送り、技術を学ばせて広めたものといわれています(諸説あり)。以来、黒砂糖は琉球の重要な輸出品となり、現在に至っています。

黒糖で、ほっこり一休み

サトウキビは、この黒砂糖(黒糖)以外にも、しぼり汁から取り除いた糖蜜をバイオエタノールの原料や家畜のエサなどとして利用、サトウキビの絞りかす(バガス)は製糖工場の燃料として使われるほか、堆肥として畑に戻され、次のサトウキビ栽培の肥料などに利用されています。さらには、バガスを利用した紙の器、バガスを生地に入れたデニムアイテムなど、現在ではさまざまなシーンでバガスの活用が進んでいます。

サトウキビから生まれた黒糖は、沖縄料理やラム酒にも

サトウキビから生まれた黒糖は、さまざまな沖縄料理にも使われています。代表的なのは、観光客にも大人気のラフテー。豚肉と黒糖が織り成す、こってりとした味わいが特徴です。沖縄の伝統菓子・ムーチー、サーターアンダギーなどにも使用されています。

【レシピをチェック】
一品で主役級の満足感!琉球料理の代表格「ラフテー」
「サーターアンダギー」沖縄でおなじみのお菓子を自宅で簡単アレンジ
「ムーチー(鬼餅)」月桃の香りがさわやか!健康祈願に食べるお餅

黒糖が使われるラフテー
もずく酢にも黒糖が使われています
ムーチー/©OCVB

また、サトウキビの廃糖蜜や絞り汁を原料としてつくられる蒸留酒「ラム酒」も沖縄県産の銘酒が次々と生まれています。

【参考記事】
自然の恵みが詰まった「沖縄黒糖」の魅力を再発見!
沖縄の「ラム酒」サトウキビと島人の情熱が生み出した新しい島の酒

長い年月にわたって沖縄県民や生活を支えているサトウキビや黒糖を、サトウキビ畑の風景や使われている料理、土産品でしっかりとその魅力を味わってみませんか。

小浜島のサトウキビ畑/画像提供:沖縄県黒砂糖協同組合

参考図書:「沖縄食材図鑑」(有限会社楽園計画)、「沖縄いろいろ事典」(ナイチャーズ編・垂見健吾、新潮社)
参考サイト:独立行政法人農畜産業振興機構ResorTech Okinawa

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