沖縄のお菓子の歴史と魅力。琉球王朝時代から伝わる「ちんすこう」から行事には欠かせない「レモンケーキ」まで

沖縄のお菓子はどれも素朴で昔懐かしい味わい

南国の島、沖縄。独特の文化が現代にも根付くこの地には、古くから県民に愛されてきた伝統菓子があります。ひと口に沖縄のお菓子といっても、種類が豊富で時代と共に変化していますが、その中でも琉球菓子と郷土菓子、旧暦行事や祝い事で食べられ、人々になじみのあるお菓子をご紹介します。

宮廷の王様も食べた「琉球菓子」とは?

「琉球菓子」とは、琉球王国時代(1429-1879)に王様や貿易をしていた中国をはじめ、海外の使節団をおもてなしする際に作られたお菓子と言われています。当時、宮廷専任の菓子職人たちは中国の菓子製法技術を習い、限られた材料を用いて、色付けや型取り、蒸したり焼いたりなど製法を工夫し、約160種類ものお菓子を作っていたそうです。沖縄土産として知られる「ちんすこう」も「琉球菓子」の一つです。

お土産としても人気の「ちんすこう」は琉球王朝時代から伝わる歴史あるお菓子

贈り物やお供え物、家庭のおやつとしておなじみの「郷土菓子」とは?

琉球王国時代に作られたと言われている「琉球菓子」以外にも、沖縄では日常的に家庭で作られたり、行事ごとに欠かせない「郷土菓子」があります。

「サーターアンダギー」「ぜんざい」「タンナファクルー」などが代表的ですが、戦後のアメリカ統治下の時代に洋菓子文化が流入したことで「レモンケーキ」や「マドレーヌ」の他、色鮮やかな「バターケーキ」などが登場しました。これらは沖縄ならではのチャンプルー文化の象徴とも言えるでしょう。

他にも、沖縄には地域ごとに独自で根付いたお菓子も多く、宮古島市の「みそクッキー」や読谷村(よみたんそん)の「楚辺ポーポー」、那覇市久米の「天妃前饅頭(てんぴぬめーまんじゅう)」などは今でも地元の人々に親しまれています。

爽やかな味わいの「レモンケーキ」は大人も子供も大好きなお菓子

沖縄の祝いの席を華やかに彩るお菓子たち

その昔、お菓子は材料である砂糖が限られていたため希少とされ、お祝い事やその際の贈与品など、特別な席で食べられるものでした。現在も、祭事ごとや家族行事が根付く沖縄でお菓子は欠かせない存在となっていて、白い生地の饅頭に熨斗(のし)を意味した平仮名の「の」を食紅で書いた「のまんじゅう」を幸せを分け与える意味を込めてお祝いの席で配る習慣もあります。

また、お盆や正月を旧暦に合わせて行う家庭や地域が多い沖縄では、来る、2月12日(金)が、旧暦の1月1日、旧正月となります。旧正月には、晴れの日に飾る、“めで鯛”の鯛をモチーフにした落雁(らくがん)に似た砂糖菓子「コーグヮーシ(粉菓子)」を用意して、仏壇にお供えした後、家族そろってご馳走と一緒に「コーグヮーシ」を食べます。

旧正月や旧盆に欠かせない沖縄の祝い菓子「コーグヮーシ」

沖縄の郷土菓子の魅力を伝え続ける「外間製菓所」

素朴な味のお菓子が幅広い世代に愛されています

沖縄では時代背景や地域によって生まれたさまざまなお菓子に出合えますので、旅行の際、“お菓子”をテーマに街歩きを楽しむのもおすすめ。

那覇市の牧志公設市場周辺にある商店街(まちぐゎー)では、昔から地元に愛される菓子店が軒を連ね、琉球菓子から郷土菓子まで多彩なお菓子が並んでいます。

市場本通りにある創業67年の「外間製菓所」では、昔ながらの懐かしい味のお菓子を手作りで製造、販売しており、商店街(まちぐゎー)ならではの温かい雰囲気の中、沖縄のお菓子についての歴史や由来、おいしい食べ方などについて知ることができます。

店舗では手作りちんすこう体験教室も実施。オンラインショップでは沖縄県外や遠方からの注文も可能ですので、沖縄のお菓子を「食べてみたい!」「作ってみたい!」という人は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。

工作気分で楽しめる「外間製菓所」の手作りちんすこう体験教室

琉球菓子や沖縄の郷土菓子について教えてくれたのは

外間有里(ほかま・ゆり)さん
1991年沖縄県那覇市生まれ。沖縄郷土菓子研究家。
2014年琉球大学卒業後、2016年に事業構想大学院大学へ進学し、経営学を学ぶ。第43代那覇観光キャンペーンレディを経て、2019年外間製菓所代表に就任。現在三代目として、沖縄菓子の魅力発信に精力的に取り組んでいる。

「外間製菓所」三代目として活躍中の外間さん

参考文献:「琉球菓子」(安次富順子著、沖縄タイムス社)


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