「natura WATTA シークヮーサーサワー」開発秘話|名護の自然と人々に育まれたシークヮーサーのストレート果汁とは?

オリオンビールは、2月22日(火)から「natura WATTA シークヮーサーサワー」を発売します。

「natura WATTA(ナチュラ ワッタ)」は、沖縄産や国産の防腐剤・ワックス不使用の厳選された果物を使い、香料、甘味料、着色料は無添加。果実本来の自然な味わいと香りが楽しめるチューハイです。

レモンサワー、かーぶちーサワーに続く第3弾となる本商品では、名護市勝山産をはじめ沖縄県産のシークヮーサーを加工、販売する「有限会社勝山シークヮーサー」が独自の製法で搾汁したシークヮーサー100%のストレート果汁を素材にしています。

今回は、「有限会社勝山シークヮーサー」の上間一樹(うえま・かずき)さんと、オリオンビール株式会社R&D部RTD商品開発課の浜比嘉望美(はまひが・のぞみ)さんに、素材の魅力や開発の経緯を聞き、「natura WATTA シークヮーサーサワー」のキーポイントとなる「ストレート果汁」の生産現場をのぞいてきました。

有限会社勝山シークヮーサーの上間さん(写真右)とオリオンビール商品開発担当の浜比嘉さん(同左)

いざ、“シークヮーサーの里”の名護市勝山へ!

勝山は、安和岳(写真左)、古巣岳(写真右前)・嘉津宇岳(写真右奥)、八重岳(写真中央奥)を望む自然豊かな場所

沖縄本島の北部、安和岳(あわだけ)、古巣岳(ふるすだけ)、嘉津宇岳(かつうだけ)、八重岳(やえだけ)など、300~400m級の山々が目の前に連なる名護市勝山。緑に囲まれた自然豊かなこの場所は、「シークヮーサーの里」とも呼ばれる沖縄県内有数のシークヮーサーの産地です。

シークヮーサーは、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富で、健康食品としても人気のかんきつ類。その中でも勝山を含む名護産は、血糖値の上昇や高血圧の抑制などに効果がある成分「ノビレチン」が他の産地に比べて多いとされていることをご存じでしょうか。

良質のシークヮーサーが生まれるカギは勝山の地形にあり!

岩にしっかりと張り付くシークヮーサーの木。遥か昔からこの地に自生していたことが分かります

「有限会社勝山シークヮーサー」が工場を構える名護市勝山は、人口160人ほどの自然豊かな集落です。急な斜面を利用した畑が多いこの土地は水はけが良く、南向きなので太陽がたっぷり降り注ぐことからシークヮーサーの栽培には最適。集落内には、100歳を迎える農家の方が幼い頃からあったと言われるシークヮーサーの百年木が残っています。

急な斜面の畑が多く収穫もひと苦労ですが、この地形が良質のシークヮーサーを生み出します

上間さんは「自然の地形を利用した畑があるのも勝山の特長で、このような畑は人が簡単に作れるものではありません。シークヮーサーは栽培地域によって風味が変わるので、この気候や風土が勝山ならではのおいしさを生み出してくれています」と話します。まさに勝山はシークヮーサーに選ばれた場所!

コンセプトは「子や孫の代まで伝えていきたい商品づくり」

取材時に収穫中だった「有限会社勝山シークヮーサー」の会長・山川良勝(やまかわ・よしかつ)さん(写真右から2人目)と奥様の山川昌子(やまかわ・まさこ)さん(写真左から2人目)

勝山でシークヮーサーの栽培が本格的に始まったのは1970年頃。当時は地元の生産者が集まって出荷組合として販売を行っていましたが、「シークヮーサーで勝山を盛り上げたい」と2003年に法人化し、「有限会社勝山シークヮーサー」を設立しました。

会長の山川さんも自ら畑に立ち、収穫にも携わります

現在は年間約400~500トンの収穫量を誇り、約90件の生産者と契約。受け入れたシークヮーサーには厳しい基準を設け、生産者、圃場、農薬、肥料などの情報はトレーサビリティシステムに入力し、栽培履歴や搾汁情報などの追跡ができるよう取り組んでいます。

徹底した品質管理について上間さんは、「安心安全な商品をお客様に届けることはもちろん、“子や孫の代まで伝えていきたい商品づくり”を念頭に置き、生産・販売を行っています」と日頃からの心掛けについて明かします。

生産者間で生育や病害虫発生状況などを情報交換し、勉強会も開催

また、「有限会社勝山シークヮーサー」では、勉強会や反省会、フリーマーケットなどのイベントも頻繁に開催。「生産者や地域の人々との距離が近く、コミュニケーションが取りやすいので、栽培状況を情報交換したり、疑問点があれば一緒に解決できるよう努めています」と、地域一丸となっての取り組みが安定した生産へつながっているとも話してくれました。

工場と生産者が一体となって安心安全なシークヮーサーを作っています

オリオンビールの浜比嘉さんも「オリオンのプレミアムクラフトビール『75BEER-IPA』にも勝山シークヮーサーの果汁が使われています。徹底した品質管理や、地域の人々が協力して生産に取り組む姿に感銘を受け、今回もオファーさせていただきました」と振り返ります。

「ストレート果汁」のおいしさの秘密が隠された工場に潜入!

畑と工場が隣接しているので収穫されたその日に工場へ持ち込まれます

収穫されたシークヮーサーはその日のうちに工場に持ち込まれるのでとても新鮮! 翌日には傷付いたものや虫食いのものを目視で選別し、その後入念に洗浄。へたが取れているものは洗浄時に水が混入して風味を損なう原因となるため全て取り除き搾汁されます(日曜、自然災害時等を除く)。

直径3〜4cmほどの小さな果実を一つ一つ目視で選別
衛生管理も徹底し、水を一定時間ごとに入れ替えながら洗浄します

また、搾汁には、遠心分離機やスクリュープレス機などが使われますが、「有限会社勝山シークヮーサー」では果実の風味や香りを引き立て、シークヮーサーの特徴を最大限に生かせるキャタピラー式の搾汁機を導入しています。果汁の量は他の機械製法より少なくなりますが、より手搾りに近い、シークヮーサー本来の味を生み出せるそうです。

2段回目の搾汁では皮や種もつぶし、1段回目より栄養価の高い果汁を抽出します

さらに、2段回に分け搾汁を行っていることも大きなポイントで、1段回目のキャタピラー式の搾汁機では種や皮を必要以上につぶさずに果肉中心の酸味や苦みが少ない1次果汁を抽出。

2段回目にはローラープレス機を使い、皮や種もつぶれるくらい強く搾り、苦みはあるものの、ノビレチンなどの機能成分が1段回目に比べて豊富に含まれる2次果汁を抽出。

その後、加熱殺菌は行わずに急速冷却され、搾りたてのおいしさが楽しめる2種類の「ストレート果汁」が完成します。

画像は搾りたてのストレート果汁。果肉中心の1次果汁(写真左)と、皮や種ごと搾った2次果汁(同右)

シークヮーサーの実を食べているような味わいの「ストレート果汁」

シークヮーサーを丸ごと搾った「ストレート果汁」はとにかく濃厚!これがnatura WATTAの素材となります
こちらがnatura WATTA シークヮーサーサワーの液色。ほんのり色味がついています

今回発売される「natura WATTA シークヮーサーサワー」の素材となるストレート果汁は、さわやかな香りですっきりとした1次果汁と、深みのある味わいの2次果汁をブレンドしたもの。味も栄養素も絶妙のストレート果汁の味わいは、飲むというより、まるで果実をそのまま食べているような濃厚さです。

浜比嘉さんは「WATTAに使用するストレート果汁は甘味と酸味をバランス良くブレンドしています。いいとこどりの果汁は香りと風味が濃いのでお酒の味に負けません。ぜいたくな味わいのチューハイに仕上げています」と紹介。

今シーズンの出来栄えに満足気の上間さんと浜比嘉さん

インタビューの最後に上間さんは「沖縄を代表するオリオンビールの商品を通じて勝山のシークヮーサーを幅広く知っていただければ、生産者の励みにもなります。これをきっかけに、持続可能な農業につながって行くとうれしいです」と今回の商品にかける期待を語ってくれました。

「natura WATTA シークヮーサーサワー」は2月22日(火)に発売。沖縄県内のスーパーやコンビニのほか、オリオンビール公式通販サイトなどで購入できます。名護市勝山の自然の恵みと、地域の人々の愛情がたっぷり詰まったこだわりの一杯をこの機会にぜひ味わってみてください。

参考サイト:勝山シークヮーサー公式サイト
参考文献:沖縄タイムス2016年10月4日付(名護産シークヮーサー機能性成分)

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