シュノーケリングやダイビングで見られる沖縄の魚・海の生き物たち

沖縄の海は世界有数のダイビングスポット/©OCVB

温暖な気候に恵まれ、毎年3月~10月頃まで海水浴が楽しめる沖縄では、さまざまなマリンアクティビティーが盛んです。中でも透明度の高い海で熱帯魚やサンゴを間近で見られるダイビングやシュノーケリングは人気で、その美しさに魅了されたリピーターが沖縄県外はもちろん、世界からもやって来るほど。
今回はそんな沖縄の海に暮らす、南国ならではの人気の生き物を一部ご紹介します。ぜひ今後の沖縄旅行の際に、安全に気を付けて見つけてみてくださいね。

ダイバーにも人気の「カクレクマノミ」は不思議が詰まった生き物

沖縄の海に潜るからには会いたい!「カクレクマノミ」

沖縄の海の人気者といえば、映画の主人公にもなった「カクレクマノミ」です。オレンジ色の体に3本の白帯が入り、小さなひれを使って一生懸命泳ぐ姿がかわいらしく、イソギンチャクをすみかにしているのも特徴です。

目の後ろの白い太帯が特徴の「ハマクマノミ」/©OCVB

通常イソギンチャクは毒を持った触手で生き物をまひさせ捕食しますが、クマノミ類は体の粘液がイソギンチャクの粘液と似ているため耐性があり共生ができます。

イソギンチャクと共生することでクマノミは外敵から守られ、またクマノミは大きな餌を見つけるとイソギンチャクの触手の間に備蓄するため、その一部がイソギンチャクの栄養になるともいわれています。

名前の通り背中に1本の白い縦じまがある「セジロクマノミ」/©OCVB

さらにクマノミは生まれた際に繁殖能力を持たず、複数で生活するうちに一番大きな個体が雌に変化し、2番目が雄になり、この2匹で繁殖します。やがて雌が死んでしまうと、次に大きい雄が雌となり、次に体の大きい雄と繁殖を行う、魚の中でも珍しい性質を持っています。

沖縄の海には「カクレクマノミ」の他にも「クマノミ」「ハマクマノミ」「セジロクマノミ」「ハナビラクマノミ」「トウアカクマノミ」などが生息していますので探してみてください。

大きな目とまん丸ボディーがチャームポイント「ハリセンボン」

普段はかわいらしい姿で泳いでいます

鋭いとげが全身を覆い、危険に遭遇すると体を大きく膨らませ、敵に飲み込まれないようとげを逆立てる姿が名前の由来とされる「ハリセンボン」。実際のとげの数は300~400本といわれていますが、通常は海中でふわふわ漂う姿を見せるなど、とてもかわいらしい魚です。見掛けた際は刺激を与えないようそっと見守りましょう。

怒るとその名の通りの姿に…
市場でお目に掛かることも…/©OCVB

また「ハリセンボン」は沖縄で別名「アバサー」と呼ばれ、高級魚として市場や鮮魚店に皮を剥がれた姿で並んでいます。唐揚げや汁物として食べることが多く、中でも「アバサー汁」は肝の濃厚な味わいが楽しめる逸品です。沖縄を訪れた際にはぜひご賞味あれ!

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「ナンヨウハギ」の特技は死んだふり!?

沖縄の海のように青々とした「ナンヨウハギ」

コバルトブルーの体に黄色い尾びれが特徴の「ナンヨウハギ」。成魚は全長20cmほどで、夜になるとサンゴや岩の隙間に横たわって眠る習性があり、その姿から死んでいると誤解されることも多いユニークな生態を持っています。

自然界では動物プランクトンや藻類を食べていますが、水族館などの飼育下ではレタスや小松菜といった野菜類も食べるベジタリアンな魚です。

海のお掃除屋さん「アカシマシラヒゲエビ」

海中では「アカシマシラヒゲエビ」に掃除をしてもらうために魚が「順番待ち」をすることも

日本では駿河湾以南のサンゴ礁に生息する体長3~5cm程度の「アカシマシラヒゲエビ」は、赤色の体と白のライン、長い触角が特徴で、魚の体に付いた寄生虫などを食べることから「クリーナー・シュリンプ」とも呼ばれています。

ウツボやハタなどの大型肉食魚と共生している姿をよく見掛け、時には口の中に入って掃除をします。その際食べられてしまうことはほとんどなく、細長く白い触角を振って魚に合図をしているともいわれています(諸説あり)。

水玉模様と愛くるしい表情でダイバーを魅了「ミナミハコフグ」

ぷかぷか漂う姿がキュートな「ミナミハコフグ」の幼魚

日本では和歌山県以南に分布しているといわれ、黄色に黒の水玉模様の丸みを帯びた体とおちょぼ口が特徴の「ミナミハコフグ」。英名「Yellow Boxfish」と呼ばれ、そのかわいらしい姿がダイバーにも人気の魚です。

成魚になると落ち着いた外見に…

特徴は成長するにつれ変化する外見で、幼魚は体長1~5cmほどとかなり小さく、成魚になると色も黄色からシックな色になり、30~40cmと立派な姿に変身! しかし、越冬することが難しいため、成魚の姿はめったに見られないともいわれています。

また、体の表面から毒を出すこともあるため、見掛けた際は静かに観察しましょう。

きれいな見た目でも要注意! 沖縄の海の危険生物たち「ウミヘビ」「ヒョウモンダコ」「ハナミノカサゴ」

コブラの仲間とされ、猛毒を持つ「ウミヘビ」/©OCVB

体長80cm~1.4mほどでダイビングやシュノーケリング中に目撃されることが多い「ウミヘビ」。沖縄では「イラブー」と呼ばれ滋養強壮の効用があることから、薬膳素材として使われています。

イラブ―(ウミヘビ)は琉球王国時代の宮廷料理でした/©OCVB

本来はおとなしいヘビで、捕まえたり踏んだりと、こちらから攻撃しない限り咬まれることはほとんどありませんが、ハブの70~80倍の猛毒を持っているため、見掛けた際は注意が必要です。波打ち際の岩穴や磯の潮だまりなど浅い海も生活圏としており、陸上にも上がってきます。

華やかな見た目の「ヒョウモンダコ」。でも触らないように!/©OCVB

「ヒョウモンダコ」は浅い海の岩礁や潮だまり、岩の下に生息している体長10cmほどの小さなタコですが、唾液にフグと同じ猛毒「テトロドトキシン」が含まれています。驚いたり刺激を受けたりすると青色の丸い模様が鮮やかに浮かび上がるのが特徴で、足の付け根にある口で噛まれると死亡することもある大変危険な生き物です。

「ハナミノカサゴ」は距離を置いて観察しましょう

胸びれを大きく広げて優雅に泳ぐ「ハナミノカサゴ」。海中ではその美しい姿に見とれてしまいがちですが、背びれと尻びれの先端のとげの部分に毒があります。追い詰めると向かってきたり時には毒を注入されることもありますので、注意が必要です。

沖縄の海には、見ているだけで楽しい愛嬌たっぷりの魚たちが暮らしていますが、危険生物も多数生息し、水難事故も多く報告されています。ダイビングやシュノーケリングは危険を伴うアクティビティーですので、必ず事前に注意事項を確認し、安全に沖縄の海を楽しみましょう。

参考文献:「沖縄の海 海中大図鑑」(データ・ハウス)、「山溪ハンディ図鑑 改訂版 日本の海水魚」(山と渓谷社)、「島言語(シマクトゥバ)でわかる沖縄魚図鑑」(沖縄マリン出版)、おきなわ物語(沖縄観光コンベンションビューロー)


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