“大切な命をいただくこと”を未来につなぐ|喜納農場の県産豚 あぐー

今回は「喜納農場」の軌跡を紹介します/画像提供:合同会社喜納農場

親子三代がバトンをつないでいる「喜納農場(きなのじょう)」は、長年かけて築き上げた独自配合飼料や飼育方法で、高品質の県産豚あぐーを生み出す農場。オリオンビール公式通販では、喜納農場のおいしいあぐーを使って、シャルキュトリー専門店・TESIO(テシオ)が作るソーセージとハムのセットを販売しています。

今回は、この特別なあぐーを愛情いっぱいに育てている「喜納農場」の軌跡を紹介します。

親子三代でつなぐ「喜納農場」が沖縄の養豚業にもたらしたもの

飼育の様子/画像提供:合同会社喜納農場

喜納農場は35年以上かけて研究した独自配合の飼料や飼育方法で「喜納農場のあぐー」のブランド豚を飼育する養豚場。現在は3代目の喜納忍(きな・しのぶ)さんに受け継がれた農場は、祖父が古宇利島(こうりじま)で立ち上げたもの。その後、祖父の手でうるま市に移した養豚場を父が受け継ぎ、現在は沖縄市池原で「合同会社喜納農場」として農場を営んでいます。

「父は研究者か養豚職人」と忍さんが称する父の憲政(のりまさ)さんは沖縄を代表するブランド豚「紅豚」や「紅あぐー」の生みの親。現在は「沖縄あぐー」を育て、おいしいあぐー豚の流通に貢献できるよう日々研究、飼育に励んでいます。

そんな偉大な父から農場を受け継いだ忍さんは、「子供に安心・安全でおいしい豚肉を届け、幸せな食卓作りに貢献したい」という信念を胸に、子豚の豊かな成長を願う環境作りに着手。子豚の飼育スペースには特に気を遣い、離乳後の子豚は室内外を自由に行き来できる「とんとんハウス」で飼育しています。

床マットと換気扇が完備された快適な空間で子豚を育てるなど、手作りを含めさまざまな工夫を凝らしながら養豚業に真摯に向き合ってきました。喜納農場が三代にわたってバトンをつないできた農場の歴史はそのまま、沖縄県産豚の未来への歩みの礎ともいえるのではないでしょうか。

ペンダントに刻んだ3,012匹ヘの誓い

豚熱が発生後、農場ではすぐに消毒が行われました/画像提供:合同会社喜納農場

祖父や父の背中を追い掛け、沖縄の養豚業に勤しんできた忍さんでしたが、ある日、養豚家人生最大といえるほどの大きなピンチに直面することになります。

2020年1月、沖縄で34年ぶりに豚熱の感染が発生。喜納農場でも豚熱の陽性が確認されたため、3,012匹ものブタの殺処分を余儀なくされることとなってしまったのです。

「あの時」を忘れないように作られたペンダント/画像提供:合同会社喜納農場

我が子のように大切に育ててきたブタたちを全て失ってしまうという悲劇的な当時の状況は「本当に苦しかった」と振り返る忍さん。そんなどん底の失意の中にありながらも、祖父の代から続く「農場を絶やしてはならない」という強い思いに支えられ、再建を決意。

「2020年1月」と刻まれたペンダントと、食卓に送り出してあげられなかった3,012匹のブタたちへの思いを胸に、再スタートを切ることになります。

沖縄の豚肉文化を未来へつなぐためにできることを

キッチンカーでサンドイッチを販売することに/画像提供:合同会社喜納農場

豚熱の発生により全てのブタが殺処分となった喜納農場でしたが、「いなくなったブタに恥ずかしくないようにいよう」と、スタッフ一丸となって再建をスタート。

2020年7月に再びブタの繁殖を行うための準備を始めますが、出荷するまでには時間が必要という状況。そんな中で忍さんが始めた新事業は、キッチンカーでした。

県産食品を用いた「チューバ―サンド」/画像提供:合同会社喜納農場

「困難な状況の中だからこそ、地元の生産者と消費者をつなげたいという思いがあった」という忍さんは、喜納農場以外の県産食品を用いてサンドイッチの販売をスタート。「いつかは喜納農場のお肉で作ったサンドイッチを提供できるように頑張ろう」という誓いを胸に、生産者の思いを届ける地産地消に取り組みながら着実に1歩ずつ歩みを進めていきました。

ついに喜納農場に子豚が誕生! 豚熱発生後初の出荷が実現

豚熱後初のブタが誕生!/画像提供:合同会社喜納農場

再建への道を着実に歩み続けた喜納農場に、2021年2月、豚熱後初のブタが誕生します。そして2021年9月、豚熱発生から1年8カ月の時を経て、農場で繁殖させたブタの初出荷を果たしました。喜納農場は本当の意味での新たなスタートを切ることとなったのです。

「イチからのスタートだったから、今まで以上に子豚たちに愛情を注ぎ、甘やかして育ててきました(笑)。だからでしょうか、ブタの出荷時にはいつもさまざまな気持ちを抱きますが、この初出荷は特別に思いがこみ上げてきました。でも、沖縄の豚肉を未来へつなぐためには必要なこと。これからも安心・安全でおいしい豚肉を食卓に届けていきたい」

そんな忍さんの言葉を受けて、改めて私たち消費者側も「大切な命をいただきながら県産食品を未来へつなぐ」ことの大切さを、しっかりと考えるべきかもしれませんね。

農場HACCPを取得! 安心安全な豚肉を皆さんのもとに

沖縄では3件目となる「農場HACCP認証制度」を取得/画像提供:合同会社喜納農場

豚熱後初のブタの誕生、そして出荷という新たなスタートを切った喜納農場ですが、2年かけたチャレンジも実を結ぶことに。2021年末に沖縄では3件目となる「農場HACCP認証制度」を獲得しました。

農場HACCPとは畜産農場における衛生管理を向上させるため、食品の衛生管理の考えで用いられるHACCPを農場に取り入れたもので、危害要因(微生物、化学物質、異物など)を防止するための管理ポイントを設定し、継続的に監視・記録を行うことにより、農場段階で危害要因をコントロールする手法です。

これにより、安心安全な豚肉を生産・出荷していることを国に認められた形となります。喜納農場はこれからも多くの消費者に豚肉だけでなく、安心安全も届けていきます。

喜納農場のあぐーを味わえる、オリオンビール公式通販限定のソーセージとハムのセットを発売

喜納農場で大切に育てられた、おいしいあぐーが味わえる絶好のチャンス! オリオンビールでは、ビールとの最高の沖縄マリアージュを提供するために、あぐーを使ったソーセージ&ハムセットを継続して発売しています。
喜納農場のあぐーで特別なソーセージとハムを作るのは、沖縄市にあるシャルキュトリー専門店TESIO。TESIOはドイツ国際コンテストIFFA(食肉業界最大規模の見本市)で2019年に金賞を受賞。世界が認めた確かな技術と、最高峰の沖縄県産豚のコラボから生まれるソーセージとハムはオリオンビールとの相性も抜群です。

特におすすめしたいのは、国際コンクールIFFAで金賞を受賞した逸品「TESIOフランク」。喜納農場のあぐーがホットドッグに合うソーセージになり、上質な肉の味わいがダイレクトに楽しめます。金賞受賞作である「ビアシンケン」もおすすめ。ピスタチオの鮮やかな緑が印象的なビールに合うハムで、まさしくオリオンビールにピッタリの一品です。

ほかに、コーレグースーをプラスした「ピリ辛!コーレグースのソーセージ」や、沖縄らしくポークランチョンミートであぐーを味わえる「専門店が作る、本気のポーク」、あぐーのうまみが詰まった「説明不要の大定番・ベーコン」がセットになっています。「喜納農場のあぐーを味わってみたい」という人はぜひ!

喜納農場のあぐーを使った、TESIOのソーセージ&ハムセットは、オリオンビール公式通販で発売中。出来立ての商品をお届けするとともに、大切な素材から生まれた食品ロスもゼロにしていくため、毎月出荷日を決めて事前注文制で販売しています。ぜひチェックしてみてください。

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