ラガービールとは?日本人に好まれる理由や歴史、おつまみなど解説

「ビールと言えば『ラガー』が一番!」…ビール党の人からよく聞く言葉なのではないでしょうか。しかし、実際「ラガービール」とはどんなビールなのか、ご存じの方は少ないかと思います。

今回は、知られざるラガービールの語源や歴史、製造方法、相性ピッタリのおつまみなどについて解説します!

ラガービールとは?

そもそも「ラガー」とはどのような意味なのでしょうか。

実は「ラガー」はドイツ語で「貯蔵」という意味を指し、その名の通り「貯蔵庫」で二次発酵を行うビールを「ラガービール」と呼びます。
ビールの表示に関する公正競争規約(第4条第1項)では、「貯蔵工程で熟成させたビールでなければラガービールと表示してはならない」と定められています。
ラガービールは現在、日本国内で最も流通量が多いため、ビールと言えば「ラガー」をイメージする人も多いという実態があります。

ラガービールの歴史

ラガービールの発祥は、南ドイツのバイエルン地方です。15世紀頃のドイツでは、ビール造りは腐敗の少ない冬に行われていました。
しかし、低温すぎると発酵が進まず、温度管理が難しいというデメリットがありました。このデメリットを解消したのが、新しい酵母と貯蔵方法の開発です。
天然の氷とビールを洞窟で春まで貯蔵する方法が生まれ、ラガービールの原型となりました。さらに19世紀以降には「冷蔵技術」が普及し、ビールの長期保存が可能になったことで、人気が加速。
ラガービールは、今や世界で最も飲まれているビアスタイルと言えます。

ラガービールの味の特徴

ラガービールは10℃以下の低温で、時間をかけて発酵させる「下面発酵製法」で造られます。
ホップの苦みが効いた爽快な「のどごし」や、マイルドで飲みやすい味わいが特徴的なビールです。
日本同様に、ドイツでもビールと言えば「ラガービール」を指しており、土地ごとに様々な種類のラガービールが製造されています。

ちなみに、ラガービールと同じく有名な「エールビール」は、20℃前後の常温で比較的短時間で発酵させる「上面酵母製法」で造られます。
フルーツのような複雑で華やかな香りや、コクのある味わいが特徴です。
常温で飲むのが良いとされるエールビールに対して、ラガービールはいわゆる「キンキン」に冷やして飲むのが最も美味しい飲み方と言われています。

ラガービールの種類

ラガービールには、どのような種類があるのでしょうか?ここでは、メジャーなモノを5つご紹介します。

ピルスナー

キリっとした苦味と、爽快な喉越しが特徴的なラガービールです。発祥はチェコですが、日本人好みの味わいとされ、日本のビールメーカーが製造するラガービールもほぼピルスナーに分類されます。色は黄金色。
海外でも多数製造され、世界中に愛されるラガービールです。

オリオンビールではプレミアムクラフト「75BEER」でピルスナーを採用。沖縄県産大麦に、こだわりの希少ホップを用い、沖縄にマッチした爽やかな柑橘系の香りを表現しました。

デュンケル

濃色系のビールとしてはさっぱりとした味わいのラガービールです。ドイツ・バイエルン地方で造られています。
ドイツ語で「デュンケル=暗い」という意味ですが、真っ黒ではなく濃い褐色をしています。
甘みとコクが感じられ、ビールの苦みが苦手な方にもオススメです。

メルツェン

ドイツ・ミュンヘンで開かれる「オクトーバーフェスト」へ提供されるラガービールです。
メルツェンはドイツ語で「3月」という意味で、その名の通り10月の出荷に向けて3月に仕込まれます。長期熟成による腐敗を防ぐため、アルコール度数は高め。
ホップの香りは薄いですが、角が取れたまろやかな味わいです。苦味が弱く、ドライな味で、グビグビ飲むのに最適なビールとも言えます。
綺麗な赤褐色で、グラスに注いで色を楽しみながら飲むのもオススメです。

ボック

ドイツ語で「雄ヤギ」を意味するラガービールです。
その名の通り、アルコール度数を高めるため麦汁を濃い目に作り、かなり濃厚な味わいで雄ヤギのような力強さを表現しています。
ロースト麦芽の香りが強く、パンチが効いたビールですが、見た目よりは苦味が少なく、麦芽の味をじっくり味わえます。ドイツ・ミュンヘン地方で製造される、濃い褐色のビールです。

ヘレス

ドイツ語で「明るい」という意味のラガービールです。その名の通り黄金色のビールで、ローストではなく淡色麦芽を下面発酵させて造ります。
あっさりとした味わいで、独特の強い香りがなく、様々な料理との相性が良いビールです。ピルスナーと色や製造方法は似ていますが、ホップの苦みを抑えて麦芽の旨みを強調しています。
甘みもあるため、普段飲んでいるピルスナーに飽きた時などにオススメのラガービールです。

ラガービールと一緒に楽しみたい、おすすめのおつまみ

ラガービールと一緒に楽しむなら、「シンプル」な味付けのおつまみがおすすめ。
例えば、塩コショウで下味を付けた鶏の手羽先をフライパンで焼いて、柚子胡椒を添えたり、小さくてコロコロとした「新じゃが」を茹でて、オリーブオイルで炒め、クレイジーソルトを振ったりなど…。沖縄料理ではちゃんぷるーなど、塩味でシンプルに味付けし、油を使ってコクやボリュームを出すようなものがマッチします。

調理法は簡単なのに、ラガービールとの相性はバッチリ!
ぜひ、試してみてくださいね。

いかがでしたか?
ラガービールは日本人のみならず、世界中の人に親しまれているビールです。
ぜひその特性を知って、美味しいラガービールとおつまみを楽しんでくださいね!

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