嘉手苅義男最高顧問からのメッセージ 創業者の思いを受け継ぎながら、沖縄で、そして世界で。

写真:嘉手苅義男最高顧問

「報恩感謝」のバトンを
受け継ぎながら

「沖縄の子々孫々に残すべきものは、永遠の繁栄を約束する産業基盤の確立である」。弊社の創業者である具志堅宗精は、この信念のもとに、地場産業の振興に力を尽くしました。水や製造技術などの難しい課題を抱えながらもビール製造に取り組もうと決意したのも、戦後、自信を失っていた地元沖縄の人たちが、次代を担う若い人たちが、夢と希望を抱ける社会をと考えたからでした。
その信念に基づく企業活動も、地域の人たち、仕事の仲間たち、家族を含めた、さまざまな人たちの支えがあるから続けられると「報恩感謝」を大切にした創業者の思いは、現在のオリオンビールの活動に脈々と受け継がれています。

共存共栄を基本に
地域とともに夢の実現へ

「自己を愛し、会社を愛し、社会を愛し、そして住民とともに栄えましょう」。これも、創業者から受け継いできた、私たちの活動を支える思いの一つです。沖縄の夏の風物詩となっているビアフェストや各市町村のイベントへの参加なども、この「共存共栄」を基本としています。
2020年には、希少な伊江島産の大麦を使ったビールを製造しました。その大麦の成長を支える肥料には弊社の製造過程で出るビール粕を使用しました。この取り組みは、2021年度ソーシャルプロダクツ・アワードで「ソーシャルプロダクツ賞」(主催:一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会)を受賞。地域の活力向上や環境へ配慮が高く評価されました。
また、沖縄県産シークヮーサーやハイビスカス、県産の塩をはじめとした地元製造業や飲食関連企業とのコラボ商品の開発など、地域と手を取り合いながら、ともに発展していくことをめざした活動にも取り組んでいます。

笑顔咲く沖縄へ
利益の一部を地域へ還元

創業時より、福祉、文化財の復元、国際交流、スポーツや芸能の振興、自然環境の保全などを行ってきました。1984年からスタートした沖縄県社会福祉協議会を通しての児童福祉施設及び団体の子どもたちへのお年玉の寄付は、現在も継続中です。今年度(2020年12月寄付)は、県内390カ所、4,785名の子どもたちへ届けられました。
1987年の「花の国際交流」では、南米から持ち帰った種子を沖縄で播種して苗木に育てて全県に無料配布しました。現在、花木は毎年、立派に花を咲かせて街路を彩り、観光立県である沖縄の観光資源の一つとなりました。
2017年には国立公園に指定されたやんばるの森の保存に役立ててほしいと記念缶を製造し、その売り上げの一部を寄付しました。

100年先の沖縄のために
文化継承と人材育成

「先人から継承されてきた文化(心)を伝えていくこと」と「希望を見いだせる地域づくり」のお役立ちも、弊社が大切にしている企業活動の一つです。
文化継承では、100年先の首里城修復の際の材料として使っていただけたらと「チャーギ(イヌマキ)」の植樹・育樹を行っています。「チャーギ」の植樹・育樹を含めた、首里城再建の支援活動にあてています。2020年には7,000本を越え、現在、スクスクと成長しています。
また、沖縄の発展のためにも、地域の人材育成は企業責任の一つであると考え、2016年、「公益財団法人オリオンビール奨学財団」を設立しました。返済義務のない奨学金の給付や経済的に厳しい家庭の児童に対する学習支援を行う団体への助成を行っています。
2020年には教育、研究などの分野において相互に協力し合うことを目的に、琉球大学研究推進機構と産学連携協定を締結しました。
100年先の沖縄の子どもたちが自分を愛し、他人を尊重し、沖縄に生まれてきて良かったと思える未来づくりのお手伝いも私たちの企業活動の一つです。

地域とともに
誰一人取り残さない社会の実現へ

近年、国連が提唱する“SDGs”に則った活動に取り組む企業が増えています。弊社も企業の社会的責任として、地元沖縄が抱える社会的問題の解決へ向けた取り組みを進めています。その一つが、コロナ禍でさらに深刻となった子どもの貧困問題です。
その具体的解決策の一歩として、公益財団法人オリオンビール奨学財団では一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)の「2020年度通常枠公募の休眠預金等活用法に基づく資金分配団体」に応募し、2020年度の資金分配団体として指定を受けました。その助成資金を活用し、県内のシングルマザーのキャリア支援事業に実施しました。
県民みんなが笑顔でつながる心豊かな沖縄をめざして、オリオングループは社員一同、決してあきらめず、ひるまず、「なにくそやるぞ」、「報恩感謝」、「共存共栄」の精神で全力を尽くしていきます。